なぜ変化の割合はわかるのに微分がわからないのか
長くなるのでご覚悟を
中学一年生の比例で学習する変化の割合(傾き)はご存知だろうか
のような式で表せるのが変化の割合だ.(なんかフォントがへんだな)
イメージ的には坂道を登る時に一歩踏み出す時の足のあげる高さに相当するだろう. 坂道を登る時に一歩踏み出す足を高く上げないと行けない坂道は傾きが急であるいということである.厳密にはこの例えはよくない
下の図を見てもらいたい.下の図ではy=3xという式のグラフである.
xが2から4に進むにつれてyは6から12に変化している.この時xの増加量は2,yの増加量は6で変化の割合は3となる.特に文句はないと思う.
今は比例のグラフという直線で考えた.じゃぁ曲線だとどうなるのか
下の放物線を見て欲しい.
この曲線においてx=aの部分とx=bの部分で先ほどの変化の割合を考えてみよう.すると以下のようになる
これによる直線は図の赤の直線のようになる.これはこれで問題ないのだが疑問が出てくる.一体これは曲線上のどこの傾きなんだろう??
aからbまでの曲線上のどこかで一瞬この直線と同じ傾きの瞬間がありそうだが,それがどこなのかわからない.少なくともaの地点の傾きでもbの地点の傾きでもなさそうだ.なぜこんなことが起きるのか.それはaからbまでの幅が広いせいだ.
幅を究極に狭くすればある地点での傾きも求められそうだ.この場合で言えば先ほどの式中のbをaにすごく近づければaでの傾きが求められるのではないか.つまりこういうことである.
式で表せばこんな感じだろう.
数学的にはこんな表記は良くないので次のように書く
これはa地点のみでしか役にたたないし,この放物線にしか成り立たないので,aの代わりにx,bの代わりにx+Δxを用いて一般的にf(x)を使って書けば,
となる.これが微分だ.結局のところ変化の割合を曲線用に細工したにすぎない.